「バーチャルウォーター」とは、食料を輸入している国において、仮定としてその輸入原料を生産するとしたらどのくらい水が必要かを推定したものです。
世界では様々な農作物や畜産物が生産されていますが、そこには大量の水が消費されています。その食料は生産国だけで消費されるわけではなく、食料が自国の生産で賄えない国が輸入して消費しているため、その大量の水を他国が消費することになります。(日本も消費する側に含まれます。)
例えば…
1㎏のトウモロコシを生産するには灌漑用水として、1,800㍑の水が必要になり、牛はこうした穀物を大量に消費して育つため、1㎏の牛肉を生産するには、その約2万倍もの水が必要になるそうです。
牛丼一杯をいただくと、500mlペットボトルの約3,780本を輸入していると推定されます。
牛肉やトウモロコシ食糧の輸入は形を変えて「水」を輸入していると考えられます。
わずかでも私たちができる事は、食肉中心の生活を変革していくことや、地元産品の地方消費が効果を発揮するとのことです。輸入を行うことは他国に知らず知らずのうちに、水消費のリスクを自国が持つことにつながります。地球温暖化により干ばつも増え、「世界の水の危機」は食料自給率が低い日本のような国が追いつめられることになると言われています。日本では国内で賄える水資源量や使用許容量を超えて水を使い続けているため、「今後社会を持続させていく」という観点での取り組みとなります。